ベイトでいこう！

準備を済ませていざポイントへ。

実際に風を受けて見るとやっぱ大概な爆風で
こんな時大人になれない男子が取る行動は一つ・・・

ぴょーん！と跳ねるのだ。

何がしたいのかって言うとお察しの通り。

もしやジャンプしたら風に煽られて着地点が
変わるんじゃないのかって言う童心。

挙句の果てにジュディーオングのように
羽を広げ出す５０歳目前の大人も・・・。

てな訳でぴょーん！ぴょーん！と跳ねながら
釣り場へ向かうと丁度対岸に釣人発見。

ぴょーん！ぴょーん！とやってくる僕たちを見て
きっとややこしい奴等が来たと思ったに違いない。

そこそこ近づいてきてふともう一度
対岸に目をやるとおや！？

なんか釣れてない！？！？

どうやら対岸の釣人が何かを掛けた模様。

遠いので流石に魚種までは確認出来ないがそこはほれ、
幻の魚が泳ぐと言われる北の大地の川。

嫌が応にもテンションが上がる。

とりあえず穂先には風対策を
視野に入れた１７cmのミノー。

いよいよ幻の魚が住む川での一投目。

バビューン！

爆風が丁度追い風となってむっちゃ飛ぶ。

これなら十分釣りは可能だ。

釣り方としては今回、僕的に完璧にシーバスをイメージ
していたので迷いなくアップで表層を流す。

数投目・・・。

コン！。

へっ！？

確かに何かが当たった。

更に数投目。

コン！　グイ！

今度は乗った！

と思ったら一瞬でバレた。

間違いなく何かが居る。

更に数投目。



ルアーに違和感を感じ手にとってみると
白魚のような透明な魚が引っ掛かっていた。

実は出発前に色々調べる中でこの透明なシラスのような魚がベイトの場合があると言う事を知り、一旦は細身クリア系ルアーをごっそり忍ばせていたのだが、グルリ回って最終的には海を意識したルアーにほぼ入れ替えてしまっていた。

超絶ミス。

まー細身クリア系のルアーを持ってきていた所で
釣れるとは限らないが、後悔感半端無し・・・。

そんな訳でとりあえず比較的それっぽいルアーに
そそくさとチェンジして同じように流した一投目。

ゴゴン！

今度は完璧に乗った。

表層速流しで食ってきたそいつは
グイグイとまーまー引く。

ウエダーを履いてなかった事、そして足場がサーフっぽい場所だったので一番安心安全なズリ上げ式ランディングで取り込む。

おや！？

正直な話、銀色の魚体を見てマジででっかいウグイだと思っていたら駆けつけてくれた皆んながイトウやー！と叫んでくれたのでここでどうやらイトウらしいと認識。

へっ！？

こんな簡単に釣れちゃっていいの？？



目出度く初イトウ。

あまりに唐突で呆気なく釣れてしまったんで
全く持って実感が沸かない。

ひとしきり写真を撮ってリリース。

そして今思う事・・・

やはりイトウにフィッシュグリップは似合わない・・・。

あまりに突然で、あまりに呆気なくって、
あまりにも爆風で気が回らなかった。

出来ればこの手に魚を抱いてもう少し気の利いた
写真を撮ればよかった・・・

これが正直な感想。

それでも一生に一度しか出会えない初魚。

家に帰ってマジマジと写真を眺めていると
ようやく少しだけ感慨深い感情が湧いてきた。

ほんとにイトウに出会えたんだ・・・。


とまーこんな感じで初イトウに遭遇。

しかし本当に凄かったのは実はこれから。

この後まさかまさかの展開に・・・


To_Be_Continued