ベイトでいこう！

確かに今でもそうだけど・・・

釣りに行く前日の夜は
ワクワクしすぎて睡眠不足・・・

早起きをする為に早く寝ようと思えば思うほど
釣りをしている自分を想像しうまく寝付けない。

そんな夜を今までに何回経験してきた事か・・・


でもね・・・


　

■■■

私が釣りを覚えたのは
いつ頃だったろうか・・・

ふとそんな事を想いがらゆっくりと
途切れ途切れの昔の記憶を辿ってみる。

いろんな場面が懐かしく想い出されるけれど
どうもうまく時系列通りには並ばない。

印象深かった場面が優先されているのか
はたまたただ単に自分の脳の気まぐれか・・・


そうそう、思い出したいのはその先の事・・・


いいところまでくるんだけれど
肝心なその先の場面が思い出せない。

もしかしてそれが思い出したい場面そのもの・・・！？


最初の目的が達成されたのかどうかは分らないけれど
しばらくしたらそんな事はもうどうでも良くなった。

そんな事よりも懐かしく思い出される一つ一つの場面の事を
もっと詳しく思い出したい衝動に駆られた。


思い出される場面はまさに一コマ・・・

その一コマ一コマの場面は何ゆえにその光景なのか
自分でも不思議なくらい極々ありきたりな光景・・・

それは小さな川でハエ釣りの竿を持ち、浮きを流している
自分自身の姿であったり、釣りに行く道中の自分の姿であったり・・・

そんな特別とは思えない場面だけが
何故だか懐かしく思い出される。


中でも一番脳裏に焼きついているかのように思い出されたのが
恐らくは数回しか行っていにであろう川での夜釣りの事・・・

歳は１０くらいか・・・

当事の私にすれば父親と一緒でなければ行けない
少し遠くて危険な場所。

私の記憶が正しければ夜通し釣りをして朝を迎えたはず。

思い出されるのはその夜に強烈な睡魔に襲われながら見た
透き通った夜空の星と、魚信を知らせる穂先に付いた鈴の音・・・

最近やたらと増えた夜釣りになんとなく懐かしさを
覚えてしまうのはこの想い出のせいか・・・

そんな事を懐かしく思い出しながら感じた
もう一つの事・・・

それは変わってしまった私の田舎・・・

当事良く行った小さな川の側にあった池は
埋め立てられてなくなった。

サシでハヤやオイカワが飽きるほど釣れた小さな川で
魚の姿を見る事が出来なくなった。

幼少の頃を過ごした私の思い出の場所はなくなってしまった。


こうして昔の思い出に浸ってみて今改めて思う事は
釣りと言うものがが私の大半を占めているって事・・・


それは今も昔も殆ど変わっていない。

これだけ数え切れないくらい釣りをやってきて尚飽きない
釣りとは一体私にとってなんなのか・・・


ここ最近少しだけ釣りに行く目的が
昔と変わってきているように感じる。

もちろん楽しいのだけれど、時折無理矢理に
釣りをしている感覚に襲われる。

やりたい釣りをやりたいようにやっているつもりだけど
どうもそうではないのかも・・・！？

情報や知識、見聞が増えれば増えるほど自分の幅は広くなる。
影響も受ければチャレンジもする。

好きで始めた事が自分を苦しめる事もある。



出来るなら・・・

あの頃に戻りもう一度
あの池で魚釣りをしてみたい・・・