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2017年06月21日

高知アカメの旅・・・衝撃

AM7:00

暑さと眩しさで目が覚めた。

もう少し寝ていたかったのだが、夏至に近い
この時期の太陽は早朝から容赦無く照りつける。

寝ぼけて一瞬今どこに居るのか認識出来なかったけど、すぐに昨晩釣れたアカメの事を思い出し心地よい現実に引き戻された。

寝不足でダルいが気分はすこぶるいい。

ひとまずコンビニで腹を満たし、あてもなく車を走らせながらさて今日はどうしたもんかと考える。

昨晩の実績場所で竿を出すか、それとも・・・


僕がこれまで高知に通う中で、自分なりに絞り込んできた場所が幾つかあって、それは大きく3つのシチュエーションに分類出来る。

一つ目が河川絡み。

二つ目が湾口シャロー帯。

そして三つ目が河口絡みのサーフ。

その中で今まで一番時間を費やしたのが河川絡みであり
昨晩釣れたアカメもそうだった。

河川絡みに拘ったのは竿を出せる場所が多く
可能性も一番高いんじゃないかと思ったから。

事実、過去には少ないながら何度か反応を得ているし
バラしたのもこの河川絡みだった。

地元の方の話しを聞く限りにおいても
それは間違いないはずだ。

ただそこが釣りをしたいシチュエーションかと
問われれば正直そうは思わない。

シチュエーションで選ぶなら間違いなくサーフ。

理由はそのシチュエーションもさる事ながら、今までネットで幾度となく見てきたアカメの写真の中にあって、サーフで釣られたアカメが一際美しく、また神々しく感じたから。

それともう一つ。

大型を釣りたければもっと下へ行け!
と言う地元の方の言葉。

ただし、アカメと言えば1mを越えるようなとてつもない大きさのものを想像しがちだが、僕にとってそれは釣れるとは想像も出来ないサイズの魚であり、希望的サイズとは正直大きくかけ離れている。

思い描いていたのは精々70くらいだろうか。

だからこそ昨晩釣れたアカメで
十分満足してしまったのだろう。

しかしながら一つの目標が達成されると
当然のように次の目標が生まれる。


やはりサーフか・・・


海岸沿いの道をのんびり走りながら
出た答えがこれだった。

サーフでアカメ・・・

これまで何度もアカメ狙いで高知を訪れているが
来るたびに一晩は必ずサーフで竿を出している。

その度に色んな情報を収集しながら
経験値を上げてきた。

今回は今までになく状況もいい。

よし。

残りの二日はここで勝負しよう・・・。


そして迎えた夕方。

いつものくいしんぼう如月の弁当で腹を満たし
上がってきたサーファーと入れ替わりで浜に降りる。

今日一日比較的穏やかな天候だったが、波打ち際には
そこそこ大きな波が打ち寄せている。

あまりにも波が強いと釣りづらいが
穏やか過ぎると釣れる気がしない。

今日は波もいい塩梅だ。

浜へ降りて早々はまだ少し明るかった事もあり
端から歩きながら波を観察する。

とは言いながらも今晩竿を降るポイントはほぼ
ピンで決めていて、そこからほぼ動かない覚悟。

のんびり浜を歩きながら、暗闇に包まれる頃
心に決めたポイントにたどり着いた。

暑くもなく寒くもなくとても心地いい。

満月大潮のタイミングだが、月には分厚い雲が
良い具合にかぶさっている。

何かが起きるかも・・・

そんな気配を感じつつ竿を振る事1時間。

思いっきり投げた沖合いでかすかなアタリ。

乗らなかったが間違いなく
魚からの反応。

そして更に数分後。

今度は手前のサラシで小気味よいアタリ。

今度はこましな魚のような手応えだったが
こちらも乗らず。

それから何もないまま1時間程
過ぎた頃だろうか・・・

若干波が弱まり、ルアーの引き抵抗にも
変化が生じ始めた。

波間にルアーを漂わせるには
丁度いい波加減。

止めず動かさずを意識してルアーを操作しながら左斜め上あたりを見上げると、雲間から丁度月が顔を出し始めていた。

そんな月を眺めながらふとリールを
巻く手を止めた瞬間・・・


ガチンッ!!


突然ロッドに衝撃が走る。

反射的に合わせを入れるとドンッ!と乗って
ピタっと竿が止まる。

と同時に勢い良くドラグを出しながら沖へ走り出す。


来た!


ファーストランに備えてドラグは若干弱めに設定しているが
それでもそう簡単に滑る強さではないはず。

今まで大した魚を相手にしてきた訳ではないけれど
それでもこの引きは未だ経験がない。

この時点でアカメと確信。

周りに障害物が無い為、一旦ドラグを緩め魚を走らせる。

月が顔を出しているとは言え
そこは夜のサーフ。

真っ黒な海の中を泳ぐ物凄いパワーを持った魚と対峙していると、何かとんでもないバケモンが掛かってしまったんじゃないか・・・と、そんな錯覚を起こしてしまう。

時間の感覚は曖昧だけど、そこそこ走った所で
一旦動きが止まった。

ここで念の為追い合わせを入れる。

これが悪かったのか再び一気に沖へ向かって走り出したかと思えば
次の瞬間遠い波間にドババーと水しぶきが上がる。


やばいっ!!。


魚を水面から出させないように体勢を
低く構えなんとか凌ぐ。

走るスピードは弱まってきたものの、中々リールを
巻く事が出来ず未だ糸は出ていく一方だ。

どれだけの時間耐えてるんだろうか。

きっとこう言う時間って長く感じるもんだろうけど
とにかく中々寄ってこない。

そうこうしているうちにようやく体力を消耗してきたのか
少しづつ糸を巻き取る事が出来るようになってきた。

ここへ来てようやくランディングの事を考える
余裕が出てきたが、ここで問題が。

サーフなんで、ずり上げる事はある程度可能だろうが
さてこの波をどうしたもんか・・・

めちゃめちゃ強い訳ではないが
弱い訳でもない。

波打ち際に立つには少々危険が伴う。

更に今魚がどのあたりまで寄ってきて
いるのかが今一よくわからない。

それでも徐々に魚が寄ってきているのは間違いない。

しかしそろそろ波打ち際まで追い詰めたかな、と思った矢先
再びギャワワーと勢いよく鳴るドラグ。

どうやら引き波に乗って走っているようだ。

さてどうしたもんか・・・

しばらく波打ち際のせめぎ合いをしていたが
これでは拉致があかない。

ここで思い切って力勝負に出る事にした。

打ち寄せる波に乗せてできる限り寄せた後は、恐らく波打ち際に顔を出すであろうアカメに向かって走り、一か八かで引きずり上げるしかない。

そう決意し打ち寄せる波に乗せようとするが
これが中々上手く行かない。

まだ距離が遠いのか、それとも重すぎるのか・・・

そんな事を何回か繰り返していると、沖合いにこれまでよりも少し大きな波が打ち寄せて来るのが見えた。

もうここしかない。

ここぞとばかりに波が打ち寄せるタイミングを
見計らって、強引にリールを巻く。

うまく波に乗ってくれたのか、スルスルと今までにない
軽やかな感触でまきとれる。

引き波が去った波打ち際に目をやると
そこにはっきりと魚の白い腹が見えた。


アカメや!


慌てて波打ち際の魚に向かって走り魚の口に手を突っ込もうとするが、ハーモニカのように食われたルアーが邪魔をして口をつかめない。

咄嗟に尾びれを掴むが、これが想像以上に
太くて片手ではつかめない。

そうこうしているうちに次の波がやって来た。

フックはバーブレス。

次の波でテンションの抜けた
ルアーが外れるかもしれない。

ここで意外と冷静に自分を分析。

ライジャケはしっかり着用している。

ここで意を決して左手に持っていたロッドを岸に放り投げ
フィッシュグリップを手にした。

そして打ち寄せてきた波を上半身まで被りながらなんとか一発で
アカメのアゴを捕らえ、波が引いた瞬間に引きずり上げる。


重い。


両手でフィッシュグリップを握り
波が届かない所まで引きずる。


高知アカメの旅・・・衝撃


獲った!


波の音だけが響く暗闇のサーフで膝を着く僕の目の前で
とてつもなく分厚いアカメが口をパクパクと動かしている。

かつて経験した事の無い引き、そして昨晩の
アカメとはまるで異なる体型・・・

そして怪しく煌やく魚体・・・

暗闇の中で一人、それも想像もしていなかった様な
アカメを目の前にしてかなり興奮していたのだろう。

そいつがバケモンに見えた。

高知アカメの旅・・・衝撃

今冷静に思えばそうは思わないが
恐らく軽い興奮状態だったんだと思う。

しばらく眺めているうちに、ようやく落ち着いてきておもむろにカメラを取り出し写真を撮るが、どう撮していいのか今一よくわからない。

ただとにかく何枚も何枚も夢中で写真を撮った。

そしてリリース。

波打ち際まで連れていこうと再び
フィッシュグリップを握る。


重い・・・。


10kgまでしか測れないオーシャングリップの目盛りはいとも
簡単に振り切れ、軽くその倍はあるんじゃないかとさえ感じる。

高知アカメの旅・・・衝撃

そしていよいよお別れの時・・・

浜を引きずり、しっかりアカメが泳げる所まで
ざばざばと波を被りながら連れていく。

不思議とこの時、波に対する恐怖心が
なかったのは軽い興奮のせいか・・・

そしていよいよフシッシュグリップのトリガーを引こうか
と言う時に水際で最後の一暴れ。

僕の足をバシャっと蹴散らす。

別れを惜しみながらゆっくりトリガーを引くと、大きな体を左右に動かしながら悠々と真っ暗な海へと消えていった。

これは夢か幻か・・・

見送った後、砂利浜に座り込みしばらく余韻に浸る。

いつもは少し邪魔な気もする耳障りな波の音が
この時は妙に心地よかった。

ふと夜空に目をやるとついさっきまで雲間に隠れていた月が
そのまんまるな姿を全て晒けだし、煌々と輝いていた。

ここでふとさっき撮った写真の事を思い出し、ポケットから
カメラを取り出し電源を入れる。

あー本当に釣れたんだ・・・

ここでやっとこれは現実なんだと実感。

その後も、満月が見下ろす浜で何度も何度も
写真を見返す自分が居た。




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